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未然防止か事後救済か②

国民は税金を払っている主権者ですから、自らの主権を侵されるようなことがあったとしたら主張するのは、当然の権利です。ところが、それは言葉を選ばずに言うと、一方的に「あんたが悪い」と非難しているようなことも多々あるような気がしてなりません。先に挙げた子供が親のクレジットカードを使った事例や、妻名義のクレジットカードを使っていた夫が家出して支払いが妻に残った、といった事例のような場合、名義が違うカードを他の人が使える情況を許していること自体が悪い、と指摘されることがよくあります。

でも、それらは家族や夫婦の問題がクレジットカードの問題にすり替わっているだけで、クレジットカードの問題の本質とは言えません。交通事故や身体に影響を及ぼすような事故の防止には、もちろん高いコストがかかりますが、こんにゃくゼリーやライターの問題のように、身近にいる人が気をつけていれば起こらなかった事故もあるはずです。こういった事件が起きると、必ずといっていいほど行政の規制に疑問が投げかけられます。

そして、行政が対応を決めて新たな規制が生まれます。権利の主張といえばそれまでかもしれませんが、一つの規制が生まれるまでには、勝手に担当の大臣が決めるわけではなく、担当の課が法案を書き、審議会を開いて、その上で国会に諮るのが定番のルートになっています。見えにくいコストとはいえ、それは確実に国民に跳ね返っているのです。